労働者派遣事業




労働者を他の場所に派遣し、それをもって業をなす派遣事業には一般労働者派遣事業特定労働者派遣事業
二つがあります。



特定労働者派遣事業は言葉の通りに特定の労働者、つまりは会社で常用している労働者を派遣する事業をいい
ます。これに対して一般労働者派遣事業はいわゆる日雇いまで含めた総合的な派遣事業のことをいいます。



当然、要件としては一般の方が厳しく、特定労働者派遣事業は届出でよいとされているのに対して、一般労働
者派遣事業は許可が必要となっております。



一般労働者派遣事業許可について


日雇いなどを雇用する一般労働者派遣事業を行うためには管轄の労働局を通じて厚生労働大臣に許可申請を
し、その許可を受ける必要があります。



必要書類(これ以外のものを要求される場合もあります)

法人の場合
個人の場合
一般労働者派遣事業許可申請書

事業計画書

定款又は寄付行為

登記事項証明書

役員全員の住民票と履歴書

最近の事業年度における貸借対照表と損益計算書

一般労働者派遣事業に関する資産の内容、権利関係を証明する書類
一般労働者派遣事業許可申請書

事業計画書

住民票と履歴書

一般労働者派遣事業に関する資産の内容、権利関係を証明する書類
事業所ごとの個人情報適正管理規定

事業所ごとの派遣元責任者の住民票、履歴書

事業所ごとの権原を証明する書類
事業所ごとの個人情報適正管理規定

事業所ごとの派遣元責任者の住民票、履歴書

事業所ごとの権原を証明する書類


なお、特定労働者派遣事業届出を既にしている場合には、役員の住民票や履歴書などの添付は(届出当時と同
じであるなら)必要ありません。また、役員と派遣元責任者が同一人物である場合には、当該人物について住
民票、履歴書を1セットそろえればOKとされています。



許可の基準

まず、以前に許可の取消を受けた、あるいは刑法上の一定の処罰を受けたなどの欠格事由に該当しないことは
もちろんです。

そのうえで、

@.特定のところにのみ派遣されるものでないこと。

専属派遣みたいな形はダメだということ。ただ、営業の結果が一定のところにのみしか派遣しないことになる
のは仕方ありません。

A.雇用管理を適正に行うこと

派遣元責任者がしっかりしているか、また教育訓練の確立化がきちんとなされているかなどです。

B.個人情報を適正に管理しているか

C.事業遂行能力を有しているか

まず、財産的基盤として資産の総額から負債を除いた基準資産の額が営業所×1000万円以上あることが必要と
されます。また、基準資産額は負債の7倍以上でなければなりません。

続いて組織的基盤として命令系統の確立化、また登録者が300人を超える場合には300人につき1人以上の登録
者に関する業務に従事する職員の配置が必要とされています(派遣元責任者の兼任も可)。

更に、事業所の面積が20u以上あることが要件とされています。



手数料

一般労働者派遣事業許可申請を行うに際しては、以下の手数料と登録免許税を労働局と税務署に納付する必要
があります。



新規許可申請 120,000円+(申請において事業を行う事業所の数−1)×55,000円

更新の場合は (申請において事業を行う事業所の数−1)×55,000円

登録免許税 許可一件につき9万円 



許可の期間

3年間です。許可期間経過後も継続して行う場合には、更新手続をしなければなりません。



尚、許可を受けた後には台帳の整備、更には許可証を事業所に備え付けるなどの義務が課せられ、これらに違
反すると処罰の対象となります。





特定労働者派遣事業届出について


特定労働者派遣事業を行うには管轄の労働局を通じて厚生労働大臣に届出をする必要があります。

この際に、必要な書類としましては。

法人の場合
個人の場合
特定労働者派遣事業届出書

事業計画書

定款又は寄付行為

登記事項証明書

役員の履歴書及び住民票
特定労働者派遣事業届出書

事業計画書

住民票及び履歴書※
管理規定(事業所ごと)

事業所の使用権原を示す書類(事業所ごと)

派遣元責任者の住民票と履歴書(事業所ごと)
管理規定(事業所ごと)

事業所の使用権原を示す書類(事業所ごと)

派遣元責任者の住民票と履歴書(事業所ごと)


※個人の場合、法定代理人がいる場合には住民票と履歴書は法定代理人のものとなります。

また、書類状況によっては別に必要な書類を要求される場合などもあります。実際にあったものとしましては
事務所の内部図面、あとは事業所を賃貸借で借りている場合に住居目的となっていたために事務所使用の承諾
書などを要求されたことがあります。



で、届出ですが、「届け出ます」とただ届け出ればOKというものではなく、一応書類チェックなどを受けま
す。で、欠格事由などに該当していればもちろんアウトですが、それ以外にも…

事業所の広さが20u以下である場合、

雇用管理の経験のある派遣元責任者がいない場合、

などにも認められません。



この事業所の広さですが、普通の事務所となっているところならばそのままの広さを記載しておいて良しとい
うことになっていますが、浴槽など事務所本来の設備と異なるような部分についてはその部分を除外した広さ
を記載しなければなりません。



届出後は、労働者派遣台帳などの設置を求められるとともに、届出した旨の書類を事業所に備え付けておく必
要があります。書類には届出番号、名称、住所などの記載が必要とされています。